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【DIY情報】工場の床を自分で防水塗装できるのか|【厚木市で外壁塗装・屋根塗装をするなら中山建装】

塗装の豆知識 2024.08.10 (Sat) 更新

【DIY情報】工場の床を自分で防水

皆様、お世話になります。

神奈川県の工場倉庫改修専門店の中山建装です。

工場に対するメンテナンスコストを引き下げたいと考えるオーナー様は多く、できることなら使用者の手によってメンテナンスまで行ってもらえないものかというご相談を寄せていただくことがあります。

外壁塗装業者に依頼している業務の中でも、外壁と屋根の塗装に関しては使用者が応急的に対応している工場の使用者はたくさんいます。最終的に大規模なメンテナンスは私どもにご依頼いただいている状況ですが、ちょっとした錆止めや塗装浮きの対処程度であれば、工場勤務の方々は器用にこなしているのが実情です。

ただし、どれだけ器用でも「防水工事」に関しては手を出していません。専門分野が多いため、下手に手を出すと大きな問題になるということを本能的に察知しているからです。

今回のお役立ちコラムでは「工場の床を自分で防水塗装できるかどうか」について考えていきたいと思います。

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床の防水塗装について

床の防水塗装について

工場の防水工事の中でも、特に難易度が高いのが「床の防水塗装」です。常に人が行き交う場所であり、塗ムラなどのミスは必ずクレームとなって返ってきます。そのため、私どもも工場の床を扱い際には細心の注意を払いながら対応しているのです。

では、工場の床を防水工事する方法にはどのようなものがあるか考えてみましょう。

塗り床仕上げ

床専用の塗料を使用して防水工事を行うのが「塗り床仕上げ」です。工法には様々なものがありますが、外壁塗装とは使用する塗料も塗り重ね回数も大きく違うため、工場の床は対応していないという業者もいるほどです。

ここでは「塗装」という言葉を使用していますが、実際には「塗床(ぬりゆか・としょう)」と呼ばれていて、常に荷重ストレスにさらされている床が十分な防水性や耐久性を発揮できるように特殊な方法で仕上げなければならないということを覚えておきましょう。

ビニル床シート仕上げ

防水工事のスタンダード工法とも言える「塩化ビニール」の防水シートを貼り上げて防水層を構築する方法が「ビニル床シート仕上げ」です。塗り床仕上げのように何重もの塗膜層を構築する必要がなく、確実に密着させることができれば短期間で工事が完了する画期的な方法と言えるでしょう。

コスト面でも優秀で、特別な技能も必要としないのが大きな特徴といえます。目を見張るのは「耐久性の高さ」で、耐荷重性や耐動荷重性にも優れているため、工場作業で床の上をフォークリフトやターレが走り回っても安心の耐久性を見せてくれるでしょう。

塩化ビニールのシートを使用する場合、床面に凹凸や壁面の張り出しがないことが望ましいです。塗り床であればフレキシブルに防水層を構築できるのですが、シート防水の場合は極力フラットな状態で設置することで高い効果を発揮することができます。

壁面の張り出しに関しては、シートを強いていく方向を検討することで対応可能ですが、床面の凹凸はできる限りフラットな状態に補修が必要となるでしょう。

タイル仕上げ

現在はあまり多く採用されることはありませんが、食品工場や化学工場のように衛生面や変質を嫌う工場では「タイル仕上げ」で床を作っていました。現在は、床面の補修でタイルを採用するのが一般的になっています。

本来はセメントや漆喰などを使用して接着していくのですが、近年採用されるタイルは「パネルタイル」となっているものがほとんどです。このタイルは、接着ではなく「設置」で対応が完了となるため、従来の左官作業を必要としません。

また、パネルを組み合わせるだけで完了するため、誰にでも設置ができるのが大きな魅力となっています。

ただし、組み合わせ面から浸水する恐れがあるため、工場の防水床としてはほとんど採用されることはないでしょう。

塗り床の目的

塗り床の目的

塗り床とシート防水が、基本的な工場の床防水の方法になっています。そして、より多くの場所で採用されるのが「塗り床」であることを覚えておいてください。これにはいくつかの理由があり、塗り床だからこそ実現できる柔軟な対応があるのです。

保護・耐久性アップ

工場は、その建物の特性上「内部作業をする場所」であるため、床面は非常に摩耗しやすい状況にあります。シート防水は短期間で工事を完了できる上に、耐荷重性・耐動荷重性にも優れているのですが、層が「1層」になってしまうため耐摩耗性を考えた際に十分な効果を期待できないのです。

一方、塗り床仕上げにした場合、防水膜となる塗膜は「10層以上」になることも少なくありません。使用する塗料自体も耐摩耗性に優れた高耐久性なものを使用するため、長期間安定した性能を維持することができるのです。

発塵防止

工場を建設する場合、ベタ基礎を作りながら重量鉄骨で柱を立ち上げ、外壁材や屋根材を設置するだけでほぼ完成します。細かな使用や階層分けがあったとしても、1階層は基本的に「コンクリート打ちっぱなし」の状態で床面が仕上がるでしょう。

実際に作業をする場合、コンクリートのままでも問題はありません。しかし、摩耗した際にはcが舞い上がってしまうため、決して衛生的な環境とはいえないのです。これは、食品工場や製薬工場では許されない状況で、最低限「防塵床」に仕上げる必要があります。

シート防水で仕上げた床も発塵性は抑えられますが、比較的サラッとした仕上がりになってしまうので、床面にある埃は舞い上がりやすいままです。一方、塗り床の場合は、使用する塗料の特性上「若干の粘着性」を持ってしまうため、床にある埃が舞い上がりづらいという副作用が生まれるのです。

耐荷重性アップ

耐荷重性はシート仕上げの床でも期待できますが、耐久性はどうしてもぬり床の方が優れています。そのため、耐荷重性と耐久性の両方を求める場合には、塗り床一択になっているということを覚えておきましょう。

色分け

塗り床の場合、使用する塗料の色を変えることで簡単に色分けすることができます。特に、工場のようにエリアごとに特性を使い分けるような施設の場合には、色分けによって可視化できるのは非常に効率的な方法だと言えるでしょう。

病院のような施設でも採用されている方法で、滅菌エリアと一般エリアでは床の色が変えられていることがあります。製薬工場などであれば、同様な使い分けができるはずです。

機能付与

塗り床に使用する塗料は、様々な効果が付与されています。

  • 帯電防止
  • 導電性
  • 防塵性
  • 防水性
  • 耐熱水性
  • 耐油性

工場の特性に合わせて、必要な効果を付与することで、使いやすい工場を実現できることを覚えておきましょう。

美装

コンクリート打ちっぱなしのグレー単色の床面は、味気ないだけではなく「視認性が悪い」という大きな問題を持っています。比較的明るい色のグレーであればまだ良いのですが、コンクリートのグレーは場内で使用するあらゆるものと同系色になってしまうことが多く、製造工場などでは落下物を見つけるのも一苦労してしまうでしょう。

塗り床によって美装を高めることで、落下物を見つけやすくなるというのは、とても魅力的な特性の一つと言えます。

また、塗り床にすることで「清潔感が上がる」のも、美装の一面だと捉えられるでしょう。

塗り床の種類

塗り床の種類

塗り床は非常に効果の高い工場の防水方法です。しかも、工場で求められる多くの希望に応えることができるので、どんな特性を持たせたい場合にも柔軟に対応が可能になっています。

この塗り床ですが、塗膜の厚みによっても特性を変えることができるのをご存知でしたか?

「厚膜タイプ」と「薄膜タイプ」で、どのような違いがあるかを見ていきましょう。

厚膜タイプ

厚膜で仕上げる場合、使用する道具は「コテ」です。塗料を均一に伸ばしていくことができるので、最終的な塗膜の厚みを調整しやすくなっています。ただし、熟練の技術によって発揮される特徴なので、素人がプロと同じようにコテを扱うのは難しいでしょう。

厚膜タイプの塗り床は、一般的に0.8mm以上の厚みを持っています。工法は作業する職人ごとに違いますが、共通する技術力の高さによって、美しい仕上がりになることは間違いありません。

厚膜タイプの床に仕上げる際に使用するのは以下の樹脂を使用した塗料になります。

エポキシ樹脂

最も多くの場所で使用されている塗料で、清潔な環境を必要とする場面ではかなり重宝します。病院でも採用される優秀な塗料です。

・衝撃

・摩耗

・薬品

これらに対し高い性能を発揮します。

硬質ウレタン樹脂

硬質ウレタンは、衝撃緩衝に優れており、薬品による変質が少ないのが特徴です。ただし、強い力や重量がかかり続けると変形するため、使用する場所には注意が必要です。

硬質ウレタン樹脂を使用した塗料を使用すると、ひび割れ防止を期待できるようになるでしょう。

メタクリル酸樹脂(MMA樹脂)

研究施設のような、強い薬品を使用するような場合は、酸性・アルカリ性ともに高い耐久性を発揮する床が必要です。メタクリル酸樹脂は、これらに対し効果を発揮できる塗料となっています。

施工中に強い刺激臭が発生するのが欠点で、塗装後もしばらく臭いがこもってしまうでしょう。現在は低臭タイプの塗料も用意されていますが、完全には独特な臭いを抑えることはできません。

ビニルエステル樹脂

エポキシ樹脂を強化したような特性を持った塗料で、塗装時には強い臭気を発します。その分効果も強く、耐薬品性能は非常に優れてると言えるでしょう。

ただし、塗装中の臭気は職人だけではなく近隣への影響も気にしなければならないレベルなので、施工の際には事前に周知しておく必要があります。

水性硬質ウレタン樹脂

硬化しやすく、効率的な作業が必要な塗料です。ただし、他のものに比べて塗料効果も高いため、施工技術さえ伴えば非常に魅力的な塗料だと言えるでしょう。

・耐熱性

・耐水性

・抗菌性

これらに期待できる塗料であることから、食品を扱う場所では好んで使用されています。

酸やアルカリ、油脂、アルコールなどに対しても高い耐久性を発揮します。

薄膜タイプ

薄膜タイプの場合は「ローラー」を使用して塗り上げていきます。防塵塗装と呼ばれるタイプになり、基本的に「人間が通行するだけ」の場所に使用されるのが特徴です。重量機器が行き交うような場所には用いられません。

層も厚膜タイプに比べて少なくなるため、施工期間は短期間で完了します。使用する塗料の樹脂は以下の3タイプです。

エポキシ樹脂

厚膜タイプで使用するものよりも薄付きで仕上げられる粘性の低いタイプを使用します。耐摩耗性にも優れているため、車庫などでも使用することがあります。

ウレタン樹脂

硬質ウレタン樹脂と同様、耐衝撃性と耐薬品性に優れています。硬質ウレタン樹脂に比べると柔軟性に優れているため、変形しづらいのが特徴です。

アクリル樹脂

耐久性や耐摩耗性は、他の塗料に比べて圧倒的に弱いです。しかし、素人が扱うには最も扱いやすい塗料だと言えます。

DIYで工場の床の防水塗装はできる?

結論からお伝えすると「できないことはないが、期待する仕上がりにはできないと思った方が良い」でしょう。通常の塗装用の塗料を使用するのではなく、さまざまな機能性を持たせた特殊塗料を使用するため、材料そのものの特性を熟知していなければ「平滑な床面にはならない」のです。

同じ塗装業者という括りであったとしても、防水工事を得意としている業者と外壁塗装を得意としている業者では、床面の仕上がりには差が生まれます。

そのため、外壁塗装を得意としている業者に依頼する場合も、防水工事にもしっかりと対応できる業者を見つけなければならないのです。

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中山建装にお任せいただくことで、確実で高品質な工場床の防水塗装を実現

中山建装にお任せいただくことで、確実で高品質な工場床の防水塗装を実現

工場の床の防水塗装は、専門的な知識と技術が求められる難易度の高い作業です。DIYで挑戦することも可能ですが、材料の特性を熟知していないと、期待する仕上がりには至らないでしょう。特に、防水性や耐久性が求められる床では、専門の塗装業者に依頼することが最も効率的で、確実な方法です。

倉庫工場の塗装、雨漏り補修専門店(株)中山建装では、工場の防水塗装に精通したスタッフが、最良の方法で対応いたします。少しのミスも許されない作業だからこそ、信頼できるプロにお任せください。お客様のご要望に応じて、最適な防水工法をご提案いたしますので、まずはお気軽にお問い合わせください。

中山建装へのお問い合わせは、問い合わせフォーム、メール、お電話、またはショールームへのご来店をお待ちしております。経験豊富なスタッフが、お客様のご相談に丁寧に対応いたします。お客様にとって最適な防水塗装を実現し、安心してご利用いただける環境を提供いたします。

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